IaR(Independent and Replication)、高いIOを処理するストレージ構成

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Independent and Replication(IaR)のメリットデメリット

Independent and Replication方式は、プライベートクラウドをホスト毎に独立性を持たせ、かわりに短いタイミングでレプリケーションを行うシステムです。

インターネットに露出しているウェブサービスのような、瞬間高負荷が「読めない」システムや、データベースのような高速性能を要求しつつミドルウェアでレプリケーションができるようなシステムで、効果を発揮します。

 ≫ High Response Private Cloudのサーバ構成例のIaR
 ≫ テクニカルノート/超高速なInterconnected Storageを効果的に利用しつつデータを守る方法
 ≫ High Response Private Cloud用Storageデザインパターンガイド

IaRのメリットとデメリット

 

メリット

  • 障害範囲が極小
    • スパイキーなバーストアクセスで、システムが対処しきれない高負荷が仮に発生しても、そのHRPC基盤、1台のみしか影響を受けない。
  • レプリケーション機能
    • 短い単位のRPO設定ができ、復旧もレプリカから起動(短いRTO)することができる。
  • バックアップを兼ねることも可能
    • レプリケーション機能して利用出来るレプリカは、別筐体、且つ少し前のものとなるので、バックアップを兼ねることができる。
  • 搭載するICSはエフェメラルディスク並みの速度を持ちながら、永続化されたストレージ。
    • ICSはPCI Expressで接続されたRAIN(Redundant Array Independent NAND)構造をもち、障害率が低い。
    • レイテンシが極めて短いストレージなので、データベースなどのヘビーワークロードに最適。
  • 低予算で、高スペックのシステムが利用可能
    • 高速性能とバックアップなどを加味するため、圧倒的な低予算でプライベートクラウドを管理できる。

 ≫ 永続化されたストレージ (Persistent Storage)とは

デメリット

  • 可用性を担保するには、アプリケーションサーバやミドルウェア側で、冗長構成を作る必要がある。
  • ホスト障害時の問題(アプリケーションサーバやミドルウェアで冗長構成を取らない場合)
    • HA機能を持たないため、別筐体での起動を「手動対応」しなくてはならない。
    • RPO地点までデータが巻き戻る
  • ホストメンテナンス時の問題
    • ストレージ・マイグレーションなどが必要になり、メンテナンス時間がかかってしまう。
 

ホスト障害時の復旧

BSB/ESBから直接起動!

  • 想定するRPOをきめ、BSBかESBに対してデータを定期的にバックアップを設定します。
  • 有事の時は、レプリケーションされたRPO時間前の停止中のVM(レプリカ)を余剰のあるHRPC基盤から起動します(RTOはほとんど掛かりません)。起動後に順にICSにコピーすることで元のIO性能に戻すことができます。
定常時と復元時のイメージ図

 

HRPC(Interconnected Storage + Backup Storage)

 
storage3.png

BSやESへのレプリケーション(Xen)

Xenでは、Backup Storageや、Enterprise Storageを用意することで、バックエンドにレプリケーションを取得することが可能です。

障害時は3-Tier型のストレージシングル構成と同じになり、ESを用いた場合は、ICSに戻すまでの時間も高速動作し、BSを用いた場合はICSに戻すまでの時間、応答速度が大きく劣化します。

  • 迅速な復旧と高可用性
    • HRPC 6Gf+BS/ES 6Gtの構成では、BSやESから直接起動し稼働しながらICSにデータを書き戻すため、RTO(Recovery Time Objective)が限りなく0に近づきます。
 
VM毎のレプリケーション

別ホスト、別拠点へのレプリケーション(Xen/KVM)

レプリカを、レプリケーション先から起動することができ、RTO(Recovery Time Objective)が限りなく0に近づけることができます。

  • KVMモデル
    • 同一VDC(仮想データセンター)の別ホストへのレプリケーションが可能。障害時に別ホストからレプリカの起動が可能です。
    • HCIタイプと組み合わせることはできません。
  • Xenモデル
    • 同一プール(仮想データセンター)と、別プール、それぞれにレプリケーションが可能。
    • 障害時には別ホストからの起動や、別プールからの起動が可能です。
    • BSや、ESへのレプリケーションと組み合わせることが可能です。
    • 別リージョンへのレプリケーションが可能。IRFを組み合わせることにより、別拠点のHRPC環境で起動することができます。ディザスタリカバリに利用する事が可能です。
 

 ≫仮想マシン(HRI)のバックアップと復元>

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