Solaris SPARCのクラウド移設計画
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メモリの最適化とZFS

SSPCへ移設する時のメモリ増加量について

SSPCへ移設をする場合、古いOSから新しいバージョンのOSに変わるため、メモリを多めに用意する必要があります。

OSカーネルが増加する分について

SSPCの出荷時に利用されるOS毎に、推奨のメモリ量は異なります。

Solaris 10の初期のバージョンの最小メモリは512MBで設計されたことに対して、最終版のSolarisの推奨メモリは4G~8GBです。

Solaris 11.4 + 最新CPU(Critical Patch Unit)推奨16GB + アプリケーション利用量
Solaris 10 1/13 + 最新CPU(Critical Patch Unit)推奨8GB + アプリケーション利用量

ZFSについて

SSPCの場合、ファイルシステムにUFSを利用できません。ZFSの利用が必須なので、キャッシュを多く必要とします。

下記の参考情報は、SolarisにてZFSを使う際に、必ず考慮しなくてはならない点です。

SolarisのZFSでは、利用するOSのバージョンによって、ZFSのMETA SLABの検出が最速一致(fast match)から最良一致(best match)に変わる瞬間があります。Best Matchになることで、ストレージの速度が遅くなり、場合によってはこの速度劣化がインシデントに繋がることもあります。

このタイミングはストレージの利用率によって判断され、Solaris10カーネルでは80%、Solaris11カーネルでは90%で発生します。事実上これを死守ラインと考えていただき、監視ラインをSolaris10では7割、Solaris11では8割にすることをお薦めしています。

従って、現在UFSを利用しているシステムをSSPCへクラウド移設する場合、「少なくても16GB分のメモリを追加」してシステム設計する必要があります。このメモリの追加量は、LDOMなどの仮想化層(ユーザが見える範囲ではグローバルゾーン)の単位で追加が必要です。

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