自社の「知能」を育て、所有するAI
社内の規程や資料、業務の知見を取り込み、組織独自の判断基準を備えた知能として育てる。
InfiniCloud AI の考え方を紹介します。
AIを「導入する」から、「育てて所有する」へ
汎用のAIは、誰にでも同じように賢く答えます。けれど企業の仕事で問われるのは、自社の規程、業務の進め方、過去の判断の積み重ねです。
InfiniCloud AI は、社内の規程や資料、業務の知見を取り込み、組織独自の判断基準を備えた「知能」として育て、自らの管理下で所有・運用するためのAIプラットフォームです。育てた知能は、特定のAIサービスの中ではなく、自社の資産として手元に残ります。
知能ドメイン
用途や部署ごとに、参照する知識と応答の振る舞いを分離します。全社の文書を一つに混ぜません。
根拠つき回答
Agentic RAG と構造化RAGで、社内文書を根拠に回答します。答えの出典を、利用者がその場でたどれます。
継続的な学習
AutoQA とファインチューニングで、知能を育て続けます。
Enterprise Suite知識 → 知恵 → 知能
汎用モデルを、3つの段階で自社の専門家に育てます。
| 段階 | たとえるなら | 仕組み |
|---|---|---|
| 知識(Knowledge) | マニュアル担当者 | 社内ドキュメントやURLを投入し、必要なときに原典を参照して、根拠を示しながら回答します(RAG)。ドキュメントを更新すれば、すぐに回答へ反映されます。 |
| 知恵(Wisdom) | ベテランの専門家 | 投入した知識から学習用のQ&Aを自動生成(AutoQA)して学習させ、組織独自の判断基準・文体・暗黙知をモデルに定着させます(LoRAによるファインチューニング)。Enterprise Suite |
| 知能(Intelligence) | 自律的に動く専門家 | 参照と学習のサイクルを続けることで、業務領域に特化し、足りない情報を自ら調べて確かめる知能に育ちます。 |
「組織の知識 → AI → 社内ユーザー → 新しい知識」の循環
利用の中で生まれた新しい判断や事例が、再びナレッジとしてAIに戻る。汎用の中央AI(Central Intelligence)では成立しにくい、組織内で閉じた知の循環が生まれます。ナレッジ管理が「一度作って終わる」ものではなく、業務の一部として回り続ける状態を目指しています。

推論をどこで動かすかを選べて、どこで動かしても統制が効く
InfiniCloud AI が考えるデータ主権は、「すべてを社内に閉じ込めること」だけではありません。
回答を生成する推論は、外部のMaaS、自社のGPUサーバー、インターネットから隔離された閉域(Air-Gap)環境まで、組織の要件に合わせて選べます。どこで推論を動かしても、知識・権限・ログは InfiniCloud AI の上で同じように管理されます。特定のAIモデルやサービスに依存しないので、より良いモデルが登場したときにも乗り換えられます。
| 推論の場所 | 向いている組織 | 製品 |
|---|---|---|
| 外部のMaaS(国内外から選択) | GPUサーバーを持たずに、自社専用のAI基盤を始めたい | Enterprise Control |
| 自社のGPUサーバー/閉域(Air-Gap) | 機密情報や個人情報を、外部のAIサービスに一切送りたくない | Enterprise Suite |
| 外部API、またはローカルLLM | まずは費用をかけずに試したい | Community |
パブリックAI、ローカルLLM、そして InfiniCloud AI
それぞれの特長と、InfiniCloud AI が埋めるすき間です。
| パブリックAI | ローカルLLM | InfiniCloud AI | |
|---|---|---|---|
| データの扱い | 外部のクラウドへ送信し、保存や学習利用の扱いは事業者の規約次第 | 端末の中で完結 | 知識・権限・ログは自社の管理下。推論の場所は製品と構成で選択 |
| 自社の知識 | 汎用モデルのため、自社固有の用語や業務の流れは理解しない | RAGなどの仕組みは自社で開発が必要 | 知能ドメインごとにRAGで参照。Enterprise Suite ではファインチューニングで定着 |
| 回答の根拠 | 示せないことがある | 1回検索して答える「RAG止まり」になりがち | 足りない条件を自ら調べ直し、原文と照合してから出典つきで回答 |
| 統制 | シャドーAIが発生しやすい | 利用者ごとの管理が難しい | RBAC・監査ログ・SSOなどの統制機能(Enterprise Control/Suite) |
| 費用 | 従量課金で予算が読みにくい | モデル更新や運用は自社で対応 | 製品ごとの料金体系(導入形態・料金) |
シャドーAIへの答えは、禁止ではなく「公式の受け皿」
社員が個人契約の生成AIに社内情報を貼り付ける「シャドーAI」は、禁止のルールだけでは止まりません。便利さで上回る公式のAIを社内に用意し、そちらへ移ってもらうことが現実的な対策です。
InfiniCloud AI は社内文書を読めて、業務の文脈を理解し、利用は権限と監査ログで管理できます。「誰が、何を、どの知能ドメインで使ったか」を説明できる状態で、AIを安全に使ってもらえます。



