InfiniCloud® AI サービス提供仕様書
第1章 文書概要
1.1 本書の目的
本書は、InfiniCloud® AI(以下、本製品)の提供に関する条件を定義するサービス提供仕様書である。提供形態、商流・契約プロセス、料金体系、提供・導入フロー、アップデート、サポート体制・SLA、責任分界、および提供主体の情報を対象とする。
製品の機能詳細は別冊『機能仕様書』、システム構成・非機能要件・システム要件は別冊『外部仕様書』に定義する。本書はサービスとしての提供条件を扱う。
1.2 対象読者
- 本製品の導入・契約を検討する顧客企業の購買・情報システム担当者
- 本製品を再販・導入支援するパートナー企業の担当者
1.3 対象範囲とバージョン表記
本書は V2.1 機能セットを対象とする。本書に記載する料金・SLA等の条件は概要であり、具体的な適用条件は個別の見積・契約により定める。
1.4 関連文書
| 文書 | 位置づけ |
| 外部仕様書 | システム全体構成・非機能要件・システム要件 |
| 機能仕様書 | 各機能の詳細仕様 |
| 個別見積書/契約書 | 本書の条件を具体化する正式書面 |
第2章 サービス概要
2.1 サービスの位置づけ
本製品は、自社データをナレッジ化し「知能ドメイン」として回答する、企業向けのプライベートAI基盤である。ナレッジ・ログ・モデルのすべてを顧客の管理環境内で完結させ、データ主権を確保する。パートナーのホワイトラベル商材として提供することで、パートナーに収益機会を提供する。
2.2 提供範囲
本製品はソフトウェア基盤として提供し、顧客環境(またはパートナー/プライベートクラウド環境)で稼働させる。InfiniCloud はソフトウェア・アップデート・二次サポートを提供し、導入作業・一次窓口・RAGナレッジの整備は提供形態および契約に応じてパートナー/顧客が担う(第10章 責任分界を参照)。
第3章 提供形態
本製品は顧客の環境に合わせて柔軟に提供する。
| 提供形態 | 内容 |
| ソフトウェアサブスクリプション | ソフトウェアをサブスクリプションで提供し、パートナー/顧客の環境に導入する。 |
| ハードウェアアプライアンス | 推論処理に最適化した軽量かつセキュアなアプライアンスとして提供する。 |
| プライベートクラウド | 顧客専用のクラウド環境で提供する。 |
動作モード(MODE1:AI Orchestration/MODE2:AI Orchestration + MaaS)と組み合わせて、既存MaaS接続の軽量構成から、GPU〜OSまで一体提供する統合・隔離構成まで選択できる(詳細は外部仕様書)。パートナーとの協業により、SaaS形態やアプライアンス形態での提供が可能。
第4章 商流・契約プロセス
4.1 ビジネスフロー(パートナー経由)
本製品はパートナー(代理店)経由で提供する。InfiniCloud はパートナーへライセンスを供給・卸し、パートナーがエンドユーザー企業へ再販・導入支援を行う。
| 主体 | 役割 |
| InfiniCloud | ライセンスの供給・卸、二次サポート、アップデート提供 |
| パートナー(代理店) | 再販・導入支援、一次窓口、ホワイトラベル提供 |
| エンドユーザー企業 | 本製品の利用主体 |
4.2 パートナー向けメリット
- ホワイトラベル提供:独自商材として提供でき、サービス価格はパートナーの裁量で設定できる。
- 初期費用と継続的な売り上げの機会。
- 関連サービスへの波及効果。
4.3 見積・契約プロセス
| 順序 | 内容 |
| 1 | 当社からパートナーへ見積を提示する。 |
| 2 | パートナーからエンドユーザーへ見積を提示する。 |
| 3 | エンドユーザーから発注書を受領する。 |
| 4 | パートナーから当社へサブスクリプション発注を行う。 |
第5章 料金体系
本製品の料金体系の概要は以下のとおりである。エンドユーザー向けの販売価格はパートナーの裁量で設定される。具体的な金額・適用条件は個別の見積・契約により定める。
- GPU単位での定額課金。
- 従量課金なし(利用量に応じた追加課金は行わない)。
- 1GPUからのスモールスタートが可能。
- PoC(実証)等の提供が可能。
従量課金がないため、社内システムやSaaSからAPI経由でコストを気にせず利用できる点を特長とする。
第6章 提供・導入フロー
| 段階 | ステップ | 内容 |
| 01 | ソフトウェア提供 | インターネットDLまたはUSBメモリ納品。 |
| 02 | インストール | パートナー/顧客がマニュアルに沿って環境構築。 |
| 03 | 動作確認・テスト | セットアップ後に動作確認を実施。 |
| 04 | 本稼働・公開 | VPN接続・公開、モニタリング開始。 |
| 05 | RAGデータ登録・運用 | ドキュメント整理・ナレッジ登録、継続改善。 |
導入は導入ツール(shiraitoctl)によりコマンドを順に実行する一本道の手順で行い、閉域・オフライン環境ではUSBからの取得・LANモード運用に対応する(詳細は外部仕様書)。
第7章 アップデート・継続改善
- ソフトウェアアップデート:インターネットまたはUSBメモリで提供する(インストール時と同じ方法)。
- 継続的な学習:ログ分析・データ更新により情報が蓄積されてきたらFine-Tuningを実施し、AIを継続的に育成する。
- 新LLMへの移行:Fine-Tuningで学習した内容(LoRA差分)を引き継いで、新しいベースLLMへモデルをアップデートできる。
これにより、ベースモデルの世代交代があっても、これまで蓄積した組織固有の知識・知恵を失わずに継続利用できる。
第8章 サポート体制・SLA
8.1 サポート体制(エスカレーション)
サポートは、エンドユーザー(お客様)を起点に、パートナー(一次窓口)、InfiniCloud サポート(二次窓口)へとエスカレーションする体制で提供する。
| 窓口 | 役割 |
| エンドユーザー | 利用主体。問い合わせの起点。 |
| パートナー(一次窓口) | エンドユーザーからの問い合わせを受け、一次対応・切り分けを行う。 |
| InfiniCloud サポート(二次窓口) | パートナーからのエスカレーションを受け、技術的な二次対応を行う。 |
8.2 パートナー向け支援
- 専用パートナーポータルの提供。
- 技術Q&A・ナレッジベースへのアクセス。
- 月次定例レポート・利用状況の共有。
8.3 オンボーディング(有償)
- キックオフから本稼働までの設定サポート。
- エンドユーザー向けトレーニング資料の提供。
- 初回RAGナレッジ構築支援。
8.4 SLA
SLAの具体的な項目(対応時間帯・応答時間・稼働率目標・保守範囲等)は、提供形態・サポートプラン・契約内容に応じて個別契約で定める。本書ではSLAとして合意する項目の枠組みを示す。
| SLA項目(枠組み) | 内容の例 |
| 対応窓口・受付時間 | 一次/二次窓口、受付可能な時間帯 |
| 応答・対応目標 | 問い合わせ受付から一次応答までの目標、重大度別の対応方針 |
| 稼働・保守 | 計画停止・アップデートの取り扱い、監視・レポートの範囲 |
| 対象範囲 | サポート対象となるソフトウェア・構成の範囲、対象外事項 |
※ 上表は合意すべき項目の枠組みであり、定量的な目標値は個別契約で定める。
第9章 運用・監視
- 監査ログ:ナレッジ登録履歴・チャットログ・API呼び出し履歴をすべて自動記録し、顧客管理ストレージに保存する(外部転送なし)。
- 利用状況:管理画面でユーザー・権限、LLMプール・モデル、RAG状態、監査ログ・利用状況を確認できる。
- モニタリング:本稼働後にモニタリングを開始し、ログ分析の結果を継続改善(Fine-Tuning)へ反映する。
第10章 責任分界・前提条件
10.1 責任分界(概要)
| 主体 | 主な責任範囲 |
| InfiniCloud | ソフトウェア/アプライアンスの提供、アップデートの提供、二次サポート。 |
| パートナー | 導入・環境構築の支援、一次窓口、ホワイトラベルでの提供・価格設定。 |
| エンドユーザー | 自社環境・データの管理、RAGナレッジの整備・運用、利用者・権限の運用。 |
※ 提供形態(サブスクリプション/アプライアンス/プライベートクラウド)により、環境構築・運用の分担は変わる。詳細は個別契約で定める。
10.2 前提条件
- システム要件(CPU・メモリ・ストレージ・GPU)を満たす環境を前提とする(外部仕様書 第8章)。
- 回答品質は一次情報(SoT)の整理・設計に依存する。最新版のみを置く運用を前提とする。
- Fine-Tune/Model Feedback は MODE2(+MaaS)で対応する。
- マルチノード構成では共通SoT(NFS/PostgreSQL)が前提となる。
