InfiniCloud AI 2.1.15 リリースノート
外部グループのバインド(LDAP / OIDC → ローカルグループ)にまつわる権限の不整合を解消し、原本画像の開示(同意)をファイルブラウザから直接確認・変更できるようにしたリリースです。あわせて、お客様からご報告いただいた不具合の修正を含みます。
新機能
外部グループのバインド一覧に「最終ログイン一致」人数を表示
LDAP / OIDC の各バインドについて、利用者ごとの最終ログイン同期で完全一致が確認できた人数を表示するようになりました。
この人数は、あくまで「最終ログイン時に一致が観測できた利用者の数」です。IdP の現在の在籍者数ではなく、また「そのバインドだけで権限を得ている人数」でもありません。表示が 0 の場合は「一致者がいない」場合と「対象者がまだログインしていない」場合の両方を含む未確認状態を意味します。件数の欠落・負数・小数など想定外の応答は、0 に丸めず「一致件数 不明」と表示します。
ファイルブラウザから原本画像の開示(同意)を確認・変更可能に
資料一覧のフラットな同意欄では、実データの画像の大半が自動生成名(例:Pasted image 20230822133904.png)で、名前だけでは「開示してよいか」を判断できませんでした。
そこでファイルブラウザに 「原本の開示(同意の記録)」列 を追加しました。フォルダの文脈や状態・版・信頼の情報と並べて確認でき、右クリックから選択した原本の許可・取り消しが行えます。列の値は表示専用で、次の 5 種類のみです。
| 表示 | 意味 |
| 許可 | 開示が許可されています |
| 許可(版ずれで停止中) | 許可はされているが、原本が差し替わったため開示は停止中 |
| 非開示 | 開示していません |
| 不明 | 開示可否を判定できませんでした |
| 空欄 | この列が当てはまりません(※「開示していない」ではありません) |
ご注意: 空欄は「非開示」ではありません。判定できなかった場合は「不明」と表示されます。
あわせて、複数選択して右クリックした際に「選択を取り込む」が表示されなかった不具合も修正しました。
原本の上書きで開示(同意)が自動的に停止
同意は「そのバイト列(内容)に対する同意」として記録されます。そのため原本が差し替わると、「許可」のままでも開示が自動的に停止します。従来は、ファイルの実体だけがファイルブラウザを経ずに消え(外部同期・バックアップの片側復元・ディスク直操作など)、同じパスに別の画像が置かれた場合に、以前の同意が新しい画像へ適用されてしまう経路がありました。
停止した資料はファイルブラウザの列に「許可(版ずれで停止中)」と表示されるため、ボタンを押して探さなくても気づけます。
挙動変更(アップグレード時の注意)
DB マイグレーションについて 本リリースには新しい DB マイグレーションが含まれます。既存データの書き換えはありません。既存の同意設定はそのまま引き継がれます(移行時に現行版の内容ハッシュをコピーするため、アップグレード直後の見え方は 1 件も変わりません)。
反映方法 フロントエンド JS が更新されるため、反映にはサーバーの再起動とブラウザのリロードが必要です。
外部グループのバインド解除が、他バインド経由のメンバーを剥がさなくなりました
1 つのローカルグループに複数の外部グループをバインドしている場合、従来は 1 件を解除すると、そのグループの外部由来メンバー全員の所属が消え、稼働中のセッションまで無効化されていました。
本リリースでは、ログイン時に所属の由来を記録し、解除時は 由来が空になった利用者だけ を失効させます。
なお、マイグレーション適用前に付与された所属には由来が記録されていないため、初回の解除は従来どおり保守的に失効します。各利用者の次回ログインで由来が記録され、以降は精密に判定されます。
外部グループのバインドで key_kind='stable_id' を受け付けなくなりました(400)
安定 ID(entryUUID / objectGUID)を用いたバインドは、ログイン時にグループの安定 ID を照合する経路が存在せず、作成できても永久に一致しないバインドでした(WebUI は DN / claim を送るため、API を直接操作した場合のみ作成可能でした)。実装されるまで、理由を付けて拒否します。既存の stable_id 行があっても、ログイン時の挙動は変わりません(従来どおり一致しません)。
他グループにバインド済みの外部グループの追加を拒否するようになりました(409)
(provider, external_group_id) はグループ横断で一意です。従来はこの追加が警告なしに「移動」として扱われていましたが、移動は解除時の即時失効を通らないため、元グループの権限が各メンバーの次回ログインまで残るという問題がありました。管理者が「追加」したつもりで他グループの設定を壊せる状態でもありました。
移動したい場合は、元グループで解除 → 目的のグループでバインド、の 2 手順で行ってください(解除は即時失効を伴います)。
API をご利用の方へ: 従来成功していた張り替え(追加による移動)は 409 になります。
原本を上書きした場合は、開示(同意)の再許可が必要です
開示を許可した画像・PDF を同じ場所に上書きアップロードすると、その資料の開示は自動的に停止します。新しい内容を確認のうえ、あらためて「原本の開示を許可」を押すと再開します。内容が 1 バイトも変わらない再アップロードでは停止しません(同じ内容であれば同意はそのまま有効です)。
「まとめて許可」に管理者権限(admin)が必要になりました
まとめて許可の対象がドメインの資料全体(skills/ workflows/ に同梱された画像・PDF まで)に及ぶため、ドメイン親スイッチと同じ重さの操作としました。
- まとめて不許可:従来どおり編集権限(edit)
- 個別の許可:従来どおり編集権限(edit)。ただし skills/ workflows/ 配下の原本を許可する場合のみ管理者権限(admin)
「まとめて許可」の結果に、再開した件数を表示します
一括適用は対象集合が同じであれば通過するため、版ずれで停止していた資料もまとめて再開します。何件の許可を承認し直したかを、画面と監査ログに記録するようにしました。
不具合修正・堅牢化
名刺連携で「◯◯さんが 7 月に名刺交換した相手は?」に回答できなかった問題を修正
名刺台帳への照会が、質問した人物とは無関係な会社粒度の集計(取引先の全社列挙)に落ちてしまい、回答が会社名と日付だけの表になり、全体に「確認が取れていません」が付いていました。
「保有者(社内の人)× 期間」の照会モードを追加し、該当者の名刺を期間(「2026年7月」「先月」等)で絞って、先方の氏名・役職・会社・交換日を返すようにしました。人名を伴わない「7 月に名刺交換した企業は?」も期間で絞ります。あわせて、名刺台帳は自社のデータベースであり外部 Web 検索とは性質が異なるため、「集計結果に個人名を含めない」という過剰な制約を撤廃しました(メール・電話番号のマスクは維持し、全モード共通の出力境界で適用します)。
一部の PowerPoint / Word / Excel ファイルの添付が失敗していた問題を修正
取り込み前の安全チェックはファイルの中身から形式を判定しますが、Office ファイル(実体は zip 書庫)の種別を先頭部品の名前から判定する仕組みのため、編集ツールが残した削除済み部品が先頭に来ているファイルが「種別不明」と判定され、弾かれていました(ファイル取り込みに失敗しました: File import failed: <ファイル名> が表示されます)。中身は正常に読める資料でも、内部の部品の並び順だけで失敗する状態でした。
Office 形式については、書庫内に Office の本体部品([Content_Types].xml および形式ごとの本体部品)が実在するかを確認して、正しい形式として扱うようにしました。中身が Office 文書でないファイル(実行ファイルの改名や、ただの zip の改名)は従来どおり弾かれます。
回答中の mermaid 図が構文エラーのとき、巨大なエラー画像が残り続けていた問題を修正
図の描画に失敗した際の設計上の挙動は「図のソースをコードブロックのまま残す」ですが、mermaid ライブラリの既定動作が失敗時に自前のエラー図をページへ描き足して放置するため、ソース表示とは別にエラー画像が表示されていました(スレッドを切り替えても消えませんでした)。ライブラリのエラー図描画を無効化し、失敗時はソース表示のみになるよう修正しました。
